#04 座りすぎはなぜ問題?職場で考えたい健康リスクと工夫
公開 2026.6.8
更新 2026.6.8
皆さんは、仕事中にどのくらいの時間を座って過ごしているでしょうか。
デスクワークが中心の方であれば、パソコン作業や会議などで、気づかないうちに長時間座り続けているかもしれません。では、仕事中の座位時間や体力は、働く人の健康にどのように関係しているのでしょうか。
私たちの研究(Association of sitting time and cardiorespiratory fitness with cardiovascular disease risk and healthcare costs among office workers.(2023))では、日本のオフィスワーカー1,749名を対象に、仕事中の座位時間、全身持久力と心血管リスクや医療費との関連を検討しました。その結果、仕事中に座っている時間が長く、全身持久力が低い人ほど、心血管リスクが高いことが示されました。一方、年間医療費については、座位時間との明確な関連はみられず、全身持久力が高い人ほど低い傾向がありました。つまり、働く人の健康づくりでは、仕事中の座りっぱなしを減らすことに加えて、体力の維持・向上にも目を向ける必要があると言えます。

では、職場ではどのような工夫ができるでしょうか。たとえば、一定時間ごとに立ち上がる、昼休みに少し歩く、電話や短い打ち合わせを立って行う、階段を使うなど、日常業務の中に小さな動きを取り入れることが考えられます。どれも特別な運動ではありませんが、座りっぱなしを減らし、体を動かすきっかけになります。一方で、こうした行動を続けるには、職場としての後押しも大切です。個人が気兼ねなく実践できる雰囲気や仕組みを整えることも、座りっぱなし対策の一つと言えます。
まずは、自分の仕事や職場の中で、無理なくできる小さな工夫を見つけることから始めてみてはいかがでしょうか。
執筆者
蘇 リナ
So Rina, Ph.D.
博士(スポーツ医学)
労働安全衛生総合研究所 人間工学研究グループ 過労死等防止調査研究センター 主任研究員
研究キーワード
身体活動、座位行動、全身持久力、健康経営
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