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#03 なぜ今、職域における...

#03 なぜ今、職域における身体活動が重要?

公開 2026.4.23

更新 2026.4.23

 皆さんは、仕事を終えたあとに「今日はほとんど座っていたな」と感じることはないでしょうか。反対に、立ち仕事や移動の多い日は「今日はよく動いた」と思うかもしれません。私たちは1日の多くの時間を職場で過ごしているため、仕事中の身体活動は、健康を考えるうえで重要な要因の一つとなっています。

 実際に、私たちの研究においても、日本の労働者は1日の約4割、平均9.6時間を仕事に費やしていることが示されています(下図)。勤務時間は、1日の中でも大きな割合を占めますが、その過ごし方は仕事の内容によって大きく異なります。デスクワークでは座っている時間が長くなりやすく、立ち仕事や歩行の多い仕事では活動量が増えます。つまり、働く人の健康を考える際には、単に「運動しているかどうか」だけでなく、勤務中にどのような身体活動を行っているか、どれだけ座っているかを捉えることも重要です。

 そこで重要になるのが、「どう評価するか」です。身体活動の評価には、質問票と加速度計などのウェアラブル機器がよく使われます。質問票は、大規模な調査に活用しやすい方法である一方で、ウェアラブル機器は、身体活動や座位の時間をより客観的に捉えられる特徴があります。身体活動を正しく理解するには、それぞれの特徴を踏まえて評価することが大切です。私たちは、働く人の身体活動や座位行動をより正確に捉えるため、調査票の開発をはじめ、多くの疫学研究に取り組んでいます。今後は、これまでの研究成果をもとに、職域における身体活動や座位行動が、働く人の健康とどのように関わるのかを紹介していきます。

  • 執筆者

    蘇 リナ

    So Rina, Ph.D.

    博士(スポーツ医学)

    労働安全衛生総合研究所 人間工学研究グループ 過労死等防止調査研究センター 主任研究員

    研究キーワード

    身体活動、座位行動、全身持久力、健康経営

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