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全身持久性体力って?

全身持久性体力って?

公開 2025.5.12

更新 2025.5.12

体力には、筋力、敏捷性、柔軟性などいくつかの評価項目がありますが、最も代表的であり、疾病予防の観点でも重要とされるのが「全身持久性体力」です。「心肺持久力」と言った方が一般的かもしれませんが、体力系の国内学会で若い研究者がうっかり「心肺持久力」と言ってしまうと大御所の先生方に怒られることがあります。それは全身持久性体力が、心肺(中枢)を中心とした酸素摂取運搬能と、筋など組織(末梢)による酸素利用能とを併せた総合能(身体の多くの器官が相互的に作用した結果)であり、心肺だけでなく“全身”が関わるためです。とは言え、心臓や肺による呼吸循環能の関与が相対的に大きいことも事実で、それゆえ「心臓の体力」と言われることもあります。英語でも「cardiorespiratory(心肺の)fitness(体力)」や、その略語の「CRF(CardioRespiratory Fitness)」が使われることが多いです。このように全身持久性体力は「全身や心臓の活力度」であり、「活発な身体活動を維持するための能力」を表す指標であるため、日常生活における「疲れやすさ」にも深く関わります。そのため様々な病気との関連が多くの研究で示されています。今後も全身持久性体力に関するトピックをこのコーナーで紹介していきます。

  • 執筆者

    松尾 知明

    Matsuo Tomoaki, Ph.D.

    博士(スポーツ医学)

    労働安全衛生総合研究所 人間工学研究グループ 過労死等防止調査研究センター 上席研究員

    研究キーワード

    身体的体力、精神的体力、全身持久性体力、身体活動、健康経営

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